ようこそジュエリーハナジマへ!
今回は カラーチェンジする宝石の魅力についてお話します。
色が変わる宝石、ご存知ですか?
宝石は光学効果といって
スター効果(例:スタールビー)
キャッツアイ効果(例:クリソベリルキャッツアイ)
シラー効果(例:ムーンストーン)
イリデッセンス効果(例:オパール)
このように色々あるのですが、カラーチェンジも光学効果の内の1つです。
カラーチェンジする宝石はいくつかあるのですが、その代表格としてアレキサンドライトをご紹介します。
アレキサンドライトの魅力
こちらは濃い紫色が美しい1ctアップのアレキサンドライト。
簡単にお目にかかれる機会がない希少石で、宝石好きな方が最後に手に入れたい宝石ともいわれます。
アレキサンドライトの魅力は、光源で色が変わるところです。
自然光の下では緑色に、白熱光の下では紫のようになります。
1830年頃にロシアで最初に発見された時は、エメラルドだと思われたそうです。
というのも、緑色といっても今のような細かい分類がなかった時代ですので、
緑色=エメラルド、赤色=ルビーというような考え方をされていたそうなんです。
今の時代こそ夜になると電気の明かりが溢れていますが、電気の下で見た時に「あれ?色が違う」と気付いたそうです。
ちなみに、アレキサンドライトは鉱物名ではありません。
実際の鉱物名はクリソベリルで、アレキサンドライトはその変種。クロムが微量に入ることで変種になります。
他にも下の画像のようにガーネットやサファイアも光源によってカラーチェンジします。
ただ、アレキサンドライトほどわかりやすく色変わりする宝石は少ないです。
カラーチェンジする宝石、特にアレキサンドライトを含めてどういうものが評価が高いかというと、
ご覧いただいた通り、色変わりの強さです。
はっきりと色が変わるものの方が希少価値が高く美しいです。
色変わりの一瞬を捉えるのってとても難しいですが、我々人間はそれを目で見て楽しむことができます。
だからこそ、お求めになる時には絶対に実物を見ていただきたいなと思います。
インターネットでもお買い物は出来ますが、写真を見るのと人の目で実際見て感じるものってやはり違います。
アレキサンドライトの楽しみ方
アレキサンドライトのようなカラーチェンジする宝石は光源がとても重要です。
室外はもちろん室内のLEDライトや蛍光灯、レストランのような照明の場所で見え方がかなり変わってきます。
昔手に入れてご自宅で楽しんでいたアレキサンドライト、照明をLEDに変えてみたら何だか以前と色変わりが違う…もしかしてこの宝石に何か起こったの?と心配になられる方もいらっしゃるかもしれません。
アレキサンドライトに何か人の手で加工したり退色したりすることはないので、照明が変わると見え方も変わるという事を覚えていてほしいと思います。
画像のように光源を変えるとはっきり色変わりが見て取れますが、通常のミックス光状態でアレキサンドライトの色変わりをその時その時で楽しんでみてください。あとは太陽と遊ぶのが一番良いかもしれません。
是非自然光の中、色々な光源の下で楽しんでみてください。
繊細すぎるカラーチェンジフローライト
アレキサンドライト、カラーチェンジガーネット、カラーチェンジサファイアをご紹介しましたが、宝石商として変わり種としてご紹介したいものもあります。
それがカラーチェンジフローライトです。
別名はホタル石。
カラーバリエーションは様々で、画像のものは濃いめの青。他には紫だったり、照明を変えてみるとサファイアのようなブルーにも見えたりします。
ただ、この美しいカラーチェンジフローライトはとってもデリケートな宝石です。
爪よりちょっと硬いぐらいになるため、指輪などにお仕立てできません。なぜならデリケートゆえに割れてしまうからです。
この凝縮された美しさをルースのまま楽しんでいただく、それがもうフローライト上級者の楽しみ方です。
言葉にできないアレキサンドライトの魅力
カラーチェンジする宝石をいくつかご紹介してきましたが、ファーストジュエリーとして選ぶ方は少ない印象です。
アレキサンドライトは知っている方が少ない宝石のひとつだと思いますが、一見地味でもあるんです。
ダイヤモンドのように7色をギラギラと出すわけでもないですし、パライバのようなネオンブルーでもない、ルビーのようなはっきりとした赤やブルーサファイアのような透き通る青でもありません。
「これ何色って言うんだろうね?」という言葉にして表現できないようなところ、パッと言い表せないその奥ゆかしさが、最大の魅力であり、魅力と思える方が手に入れる宝石であると思います。
ダイヤモンドやご自身の誕生石を見ていろんなカラーストーンとに触れていった中で、最後にこの アレキサンドライトと向き合われるのもいいかもません。
ちなみにアレキサンドライトは男性にもおすすめです。
色感的にもすごく男性が使いやすいですし、実際にお店に来てくださる男性の方でアレキサンドライトのファンの男性の方多いです。
ちなみに、我々宝石商はアレキサンドライトのことをアレキと言います。
だから、もし良かったらお店に来られる方は「アレキ見たいです」と言ってください!
アレキサンドライトはじめ、カラーチェンジする宝石の魅力いかがでしたでしょうか?
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